冬の北海道 キャンピングカーの旅 危ない…かも!?


ご無沙汰しております。

しろねこキャンピングカーの店長廣島です。
北海道は夏本番の観光シーズンに突入しました!

夏の旅行のハイシーズン、有名な観光名所などは普段の北海道では、想像できない混雑具合です。

本来ならキャンピングカーを貸し出して皆さんに、北海道の良さを感じる機会をいただければと思うのですが…あいにくレンタル中の全損事故で現在貸し出しできる車両が無い状況です。それでも再開はまだですかというお問い合わせもたまにいただく状況です。大変ご迷惑をおかけしております。

新しいキャンピングカーを探しながら色々と迷っている日々ですが、大きな事故から半年が経ったので一度冷静になって車両選びから考えたいと思います。

冬の北海道に向いたキャンピングカー

  • キャブコン
    トラックの運転席部分とそのシャーシを使い、キャンピングカーを製造したモデルです。たぶん最もキャンピングカーのイメージに近い車両かなと思います。代表的なのが、トヨタのカムロードマツダのボンゴなどのトラックをベースとした車両です。当店のレンタル車両だったコルドバンクスもカムロードベースの車両でした。変わり種と言いますか、トヨタのハイエースの車体をくりぬいて作ったセレンゲティというモデルもあります。どのモデルも居住空間に優れ、室内は普通に立って歩けるだけの室内高さがあり、室内に居る感覚で旅行が楽しめたりします。大型車両ですが基本は、日本のトラックベースなので正規ディーラーでの修理やオイル交換、車両保証など低価格で受けられるので、日頃のメンテナンス費用は普通車と変わりありません。カムロードは前輪と後輪でタイヤのトレッド位置が175mm違うので、前輪が乗る轍と後輪が乗る轍の位置の違いから不快で不安な横揺れを強く発生させるという構造的な欠点があります。初めて乗車されると不安になるほどの揺れを感じます。

     

    風にとても弱い

    ホイールベースは2545mmと短いのに車高が約3mと高く、しかもベッドやエアコンなど重い架装部分が車両上にあるので走行中の風にとても弱いの性質があります。前輪 1440mm 、後輪1615mm と今まで乗車したことが無いトレッド幅の違いによる走行中の慢性的なフラつきと、軽量FRPボディの約3mの車高に風が当たると…走行中は常にハンドル握って緊張の連続です。
    そんなこともあるので、高速道路の走行や北海道の直線道路の走行が苦手です。

    轍が無い高速道路ではトレッド幅の違いによる慢性的なふらつきは発生しませんが、風にとても弱いのでハンドル操作を誤ると左右にハンドルを切る量が増えていき終いには事故につながる恐れがあります。
    轍が出来ている一般道では慢性的なふらつきに注意が必要で、強風の時には風の揺れも加わってくるので高い運転技術が必要です。積雪時に出来た轍も要注意です!
    逆に運転席では揺れや振動が思いの外少なく、見きりの良い視界から普通乗用車より運転がしやすいというメリットがあります。揺れが心配な方は、前の席に座るという方法があります。
    価格帯:400万円~1000万円
    乗車人数:4名~6名
    就寝人数:4名~6名
    駆動系:ガソリン、ディーゼル、4WDまで
    車両サイズ:基本は幅2m×長さ5mなので一般駐車場に普通に駐めれますが、車高が3m近くあるモデルもあるので、高さには要注意です。
    事故の修理:運転席側はいくらでも修理可能ですが、リアの特殊架装は部分修理が不可能な事もあるので、その場合全損扱いとなります。
    ※損傷箇所によっては、全損扱いにならない場合があります。また、FPRパネルが主流なので部分修理でも歪みや内部の家具の立て付けの悪化、断熱材の損傷による室内温度の悪化など修復しきれない場合もあるので、後々後悔することもあるかもしれません。損傷具合を製造元が確認して保険屋さんがジャッジを決める仕組みなので、希望に添えない保証金額になる可能性もあるかもしれません。

    カムロードベースやハイエースベースでも特殊な架装部分の修理が発生する場合、購入店舗または製造元まで陸送する必要が出てきます。
    保険特約でのレッカー移動には距離制限があるので、レッカー移動代金も相当かかる可能性があります。
    バンテックのコルドバンクスでは事故現場から帯広までレッカー移動、帯広から札幌のサービス店まで陸送して事故車の損傷具合を確認しています。

    購入するときには自宅の店舗近くのお店を選ぶか、全国にネットワークのある大手キャンピングカー屋さんで購入するのが最も安心できる買い物になります。事故や故障時に大変な陸送代が発生する恐れがありますので、購入する前に十分注意してください。

    冬の運転:カムロードベース車はホイールベース(前輪と後輪の距離)が2545mmと短く、高さが約3mあるモデルでしたら重心が高く走行安定性はあまりありません。法定速度以内での夏のドライブなら心配する必要はありませんが、路面の凍結する冬の北海道では速度を出していなくとも簡単に4WDでもスピンする恐れがあります。
    なので、カムロードベース車は基本。北海道の冬道運転にはあまり向いていないと思って下さい。
    ホールベースが長く、前後のトレッド幅もほぼ同じのセレンゲティならより冬道運転に強いかもしれません。
    最後に、真冬の北海道ではFFヒーターだけでは暖房が足りません。車内の温度が上がるほどすきま風も外気の温度差で強く吹く傾向なので、電気毛布などの追加やアイドリングの暖機運転で車内を暖める必要が必ず出てきます。カムロードの4WDはディーゼルモデルしか無いので、アイドリング時の騒音と振動が就寝の妨げになります。特に-10℃以下に下がってくると通常回転数では暖気があまり出てきません。これは軽油の熱量が少ないのが影響しているので、強制的にアイドリング回転数を上げる必要が出てきます。
    ※アイドリングを上げるスイッチがありますが、最新式のカムロードにも付いているかは未確認。
    そうするとさらに振動が酷くなり燃費の悪化となります。また、ベース車両より長い車両長で作ってあるキャンピングカーは、マフラーが車体の下にある状況です。そのままアイドリング運転をされますと排気ガスが車体下部に溜まりやすい構造となっているので一酸化炭素中毒の恐れも出てくるので要注意です。
    店長、以前厳冬期の北海道でFFヒーターとアイドリング暖気を行いましたが、途中急な頭痛と猛烈な吐き気に見舞われて…死にそうな思いをしたのでキャンピングカーでの長時間のアイドリングは大変危険なので止めて下さい。
    ※すきま風と書きましたが、製造メーカーが手抜き製造しているわけではなく、夏場は湿気が滞り特にバンクベッドあたりのカビ発生が顕著に心配されるそうです。なのでわざと空気の流れを作るそうですが真冬の北海道ではそれが冷たいすきま風となるだけです。

  • バンコン
    トヨタのハイエースや日産のNV350ベースが有名です。普段は町乗り仕様で、週末はキャンピングカーというスタイルにも変更できる強みが有り、ハイエースのグランドキャビンベースだとギリギリ機械洗車に入るので、日頃のメンテナンスも楽なのが特徴です。室内高さはそれほど無いので、基本はしゃがみ姿勢、ベッド展開も一度車外に出て展開する必要があったりもします。
    バンコンではありませんが、普通乗用車にホップアップルーフ架装の車両も良いですよね。ミニバンを少し改造したモデルも出てきたので、町乗り通勤に使えてたまに車中泊という使い方が出来るようになってきました。
    価格帯:400万円~600万円
    乗車人数:4名~8名
    就寝人数:2名~6名(ベッドと言うより基本はテントみたいな就寝スタイルです)
    駆動系:ガソリン、ディーゼル、4WDまで
    事故の修理:メーカー車両なのでボディ全体で修理が可能。特殊装備が増えた高級モデルだと修理時に要注意。
    冬の運転:真冬の道の駅でもよく見かけるほど、冬でも結構な方が使っていると実感しています。ホールベースもグランドキャビンモデルで3,110mmもあり、トレッドも前後の差が殆ど無い上に、全高も2,285mm(モデルによりまちまち)とミニバン感覚で乗ることが出来る安定感があると言えます。リアにはオプションでLSDも付けられるのでより冬道運転も安心できるかと思います。キャブコンと比べるとボディー全体の断熱性は劣りますが、-10℃以下に普通に冷え込む北海道だと就寝時にはそれほど差はなく、寒い状態だと思います。電気毛布の追加やアイドリングでの暖機運転が必要になってきます。
    ハイエースだと4WDモデルでもガソリン車が選べるので、熱量の高いガソリンなので低回転で暖かい暖気が車内を十分に暖めてくれるので、低振動低騒音で快眠できます。また、マフラーもちゃんと車両最後尾に出ているので暖かい排気がそのまま車外に昇って出て行くので就寝中の安心感も高い作りです。
    就寝人数の少なさが気になりますが、低価格モデルでもテント就寝のような雑魚寝スタイルで大人4名または、大人2名+子供3名就寝が可能な車両もあるので検討の価値があります。
    ウインタースポーツ道具、就寝道具など、ルーフキャリアに積むという方法をとれば室内は広く快適に使えると思うので、夏から冬まで北海道のキャンピングカーを一年中楽しめると思います。
    走行性能もミニバン並みに高いので、長距離移動が多い北海道では大活躍すると思います。

     

    そんなハイエースベースのキャンピングカー、最大の泣き所がベッド展開するときに一度車外へ出ないと設置できないモデルもあるので要注意です。そんなこともあり、購入層は夫婦二人に犬を連れてとか夫婦二人に子供一人など子供が三人になるとなかなか手狭で大変かもしれません。

  • 軽キャンピングカー
    最近増えてきました!私も気になっています。一人旅や夫婦二人旅に良いですが、北海道という舞台を考えると軽自動車は安全性でお勧めしません。一般道の自動車速度の早い北海道では軽自動車だと事故時に衝突の安全性で不安が残ります。またこのてのモデルは意外と高いので、これだったらバンコンの方をお勧めします。
  • 輸入キャンピングカー
    近年の日本車のキャブコンの値上がりで、ヨーロッパモデルが魅力的に感じてきました。安くはありませんがモデルによっては、日本車より安いので良い感じです。個人的にお勧めなのがアドリアのLIDOフジカーズの565シリーズバーストナーです。車両価格は700万円台からあるので値段の上がった日本モデルと比べると決して高くはありません。1000万円クラスの高級車両になると、エアサス装備や室内のインテリアまで高級感が出てきたりもします。車両が高速走行も視野に入っているデュカトベースなので直進安定性も高く快適に目的地まで行くことが可能です。ただ、車両が幅2mを超えたり、長さが5mを平気で超えるので駐車スペースが常に気になります。
    FFベースの車両に、全長が長くモデルが多いので冬道では積雪具合によっては前輪がスリップして発進できない恐れもあると聞いていますが、真冬の北海道を苫小牧から道東知床や、稚内の道北まで輸入キャンピングカーで旅行された方がいらっしゃいましたが吹雪などの時には道の駅に宿泊するなどしながら移動したそうですが、特別タイヤが埋まるなどのトラブルは無かったそうです。北海道と本州の雪質の違いや、あえて欠点を上げればという話でFFベース車は雪に弱いという話が出てきたのかもしれません。凍結路面などでは、普通乗用車に装着されているのと同じ横滑り防止装置やトラクションコントロールが標準装備だったり、スマートキーやクルーズコントロール、9速AT日本のベース車両より進んだテクノロジーを搭載しているので、雪道に弱いという表現は当たらないと思います。
    問題が、プロパンガスを使った暖房だとあっという間にガスが無くなるので、途中補充が大変難しいガスより給油が簡単な、軽油を使ったFFヒーターは必ず必要な装備品となります。
  • キャンピングトレーラー
    本州だと冬で牽引されている方を見ますが、北海道ではどうなのでしょう。ヘッド車がアイスバーンで滑らなくとも牽引トレーラーが先に滑り出したらとても怖い感じがします。ただ、運転席など鉄の部分や隙間が限りなく少ないのでおそらくは最も断熱に優れているのはトレーラーなのかなと想像します。
    融雪剤による錆が心配なので納車時には必ず、足回りにアンダーコートを塗装するのをおすすめするのと、キャンピングトレーラーの主流はプロパンガスとなるので、ガスの充填が少し面倒かもしれません。FFヒーターモデルで灯油などで燃焼させるタイプも出てきていますが、冷蔵庫の冷却にプロパンガスを使っていたりするので購入前に要確認になります。

 

勢いで一気に書いてしまいましたが、こう見るとキャンピングカーにも色んな種類がありますね。ここに書かれていない種類のモデルもあるので、興味を感じた方はその先に進んで下さい(^_^)
私は価格を考えたらやっぱり、キャブコンかバンコンになっちゃいますね…。


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北海道で使うキャンピングカー

北海道での車選びと言えば、冬ですよね。私も北海道人なので冬でも使えるキャンピングカーという考えがあったので、4WDモデルを頑張って購入しました♪実際に2年ほど冬の北海道で使いましたが、2WDの会社の仕事用トラックが雪で進まない状況でも、カムロード4WDは一度も埋まることがなく雪道を進んだので積雪時の発進性はとても良いと言えます。トラック用のスタッドレスタイヤの性能も近年上がってきましたが、それでも商用ベースのタイヤなので効き具合より経済性が優先される傾向なので路面凍結時はより運転には注意が必要です。
実際に冬の北海道で、キャンピングカーで何をするかですよね。私は写真撮影が趣味だったので、冬のタンチョウなど撮影するときに便利だなと言う理由から冬の仕様を考えました。当店を利用されたお客様にも同じ写真旅行が目的の方や、外国の方でスキーをされるために3週間借りられた方も居ました。リアのトランクルームは車幅が約2mあるので、ダウンヒルスタイルのスキー板でもギリギリ入った記憶があります。大型のスキーでも室内に入って、しかも居住空間を邪魔しないで収納できる利便性は、カムロードベースのキャブコンならではの積載量だと実感しました。
冬のスポーツや撮影旅行など楽しみたい方には、やっぱりキャンピングカーはお勧めですが雪道の運転不安や寒さ対策がとても大切になります。

真冬の北海道、キャンピングカーは寒い

ここがポイントなのですが北海道の-20℃近くまで冷え込むことがある気候では、いくら高断熱ボディーと言っても壁や床から冷気が伝わってくるのと運転席のキャブからの容赦ない冷え込みが運転席上のバンクベッドに入ってくるので、冬装備を新しく追加しないとはっきり言って寒くて使えません。
冬用寝袋や電気毛布など工夫をしないと寝られないほど室内は寒くなります。床からの冷え込みも容赦ないので靴を脱いで利用する室内では足元から先に冷えてきます。そこで足下には暖かいカーペットや電気カーペットを置く必要があります。
FFヒーターがあるからと言って家の室内並みの暖かさは決して期待してはいけません。冷え込みがきつい秋にキャンプを経験された方なら、車内の温かさや寒さのイメージがしやすいかなと思います。
冷え込みがきついとアイドリング運転で暖機運転すれば良いのですが、排気ガスのマフラーが車両最後尾まで出ていないので、排気ガスが車体下部に溜まりやすく一酸化炭素中毒の心配があります(ーー;)
さらに、カムロードの4WDはディーゼルモデルなので、暖機運転の熱量が少ないので真冬の北海道の夜ではエンジン回転数を上げないと暖かい風が出てきません。エンジン回転数を上げることで、ただでさえうるさいディーゼルエンジン、騒音や振動が増します。さらに、室内が複雑に入り組んでいるので暖かい場所や寒い場所が出てくるので、サーキュレーターで空気を攪拌してやる必要も出てきます。
※コルドバンクスでは一番温かい場所は、リア二段ベッドの上段になります。
なので、真冬の北海道でキャンピングカーを楽しむにはそれなりの防寒着や暖かグッズ、電気製品に頼る必要があります。レンタルされるときにはそこら辺の装備品を確認されるのをお勧めします。
※当店ではかつては、寝具にコールマンの快適就寝温度0℃の冬用の寝袋に、特注断熱バンクベッド&リア二段ベッド下段、運転席窓三面に断熱シェード、ダイニングテーブル下に電気カーペット、就寝用の電気毛布、サーキュレータ、エントランスドア断熱など。

その点、バンコンはハイエースベースなので同じ4WDでも熱量のあるガソリンなので、アイドリング時の振動や音が小さく暖かい風が車内を暖め就寝しやすく、また排気ガスのマフラーもチャンと車両最後尾まで伸びているので暖機運転中の排ガスの心配も少ないです。FFヒーターと相乗効果で使えば冬の北海道旅行も快適に出来るかと思います。

これは、実際に冬にレンタルされるお客様が寒くならないよう。色々と使って検討してみた結果なのでキャブコンは意外と冬の北海道旅行では寒い思いをする可能性があります。
当店で店長が直接体験し、断熱対策をした車両では運転席窓に断熱シート、エントランスドアの断熱工事、サーキュレーターの導入、バンクベッドに断熱銀マットに断熱カーペットなど新たに追加した場合、外気温-16℃で室内温度が平均で18℃前後、一番寒いバンクベッドで14℃に維持できたので外気の寒さから考えたら暖かい室内とも言えるまで、室内の温かさは改善しました。
これに、快適就寝温度0℃の冬用コールマン寝袋に電気毛布を使うことで就寝中も快適に過ごせるまでになりました。

カムロードはホイールベースが短く車高が高いので簡単にスピンするおそれが…

ちょっと怖い内容ですが、トヨタのカムロードのホイールベースは2545mm。それに車高が3mあるコルドバンクスは、足が短く背が高いちょっとしたチョロQみたいな車です。一度滑り出したら簡単にスピンする可能性があります。私もそれが冬の貸出で一番不安だったのですが、それが事故という形で結果が出てしまいました。前輪 1440mm 、後輪1615mm もあるトレッド幅の違いがあるカムロードは、轍に上手く乗ることができないので余計にふらつきやすい車両なので、一端滑り出すと制御不能になる可能性が高い車両と言えます。
夏の路面だと制限速度以内で走行しているときに、いきなりスピンするほどの挙動は普通の運転ではありえないので安全ですが、冬だともしかしたら制限速度以内でも路面の凍結で危険な事が起こる可能性があります。これも冬道になれた運転者だったら予測できるかもしれませんが、旅行客だと先先の予測が難しいときもあるかと思います。

もし北海道でキャンピングカー生活を始めたいな…と考えている方は冬にも楽しむなら運転に自信と自粛が出来る方でないと冬のキャブコンはあまりお勧めできません。4WDモデルを買うだけで100万円車両か価格がアップするので余計な出費にもなります。冬にもキャンピングカーとお考えなら長いホイールベースでスピンには比較的強い、ハイエースのバンコンがお勧めかなと思います。

また、車両事故時にキャブコンだと特にリア回りが特殊架装なので、修理が大変難しいと言いますか…基本修理不可と思って下さい。私は修理するのに新品架装に付け替えないと出来ないと言われました。修理担当の自動車ディーラーも部分交換で修理という考えが無いんですねと不思議がっていました。海外製造で日本に輸入して作っている整形一体型のFRPボディなので、部分修理というノウハウは無いのかもしれません。事故ったら一発で廃車覚悟の気持ちで乗るキャブコンか、修理可能なバンコンと比べるのも長い目で家族と一緒に楽しむには必要な考えだと思います。

また、ここの部分処理か全損扱いかは製造元や保険屋さんの判断によるところなので、FPR一体構造だと1カ所の修復だけで本来の強度や断熱性など劣る可能性がありますし、家具の取り付け精度でも修理後にトラブルになる可能性も否定できません。それでも全損扱いにならずに部分修理扱いとなる可能性もあるので、修理の可否がとても心配なのも特殊架装のキャンピングカーならではの問題点です。

冬にもキャブコンでキャンピングカーライフを楽しみたい!という強い気持ちがある方は(私もそうでした)、運転に気をつけて、寒さ対策の追加工事を確りされる意気込みと金額の覚悟があるかたが4WDのディーゼルモデルのキャブコンを選ばれると良いと思います。または、バンコンでハイエースガソリン4WDモデルなら、2WDと比べて少しの追加料金で4WDを選択できるので、家計の負担も少なく済みます。
冬に使わないなら、カムロードキャブコンだとガソリンの2WDの方がディーゼル4WD比較で100万円安く買えるのでより家族の負担も少なく快適な春夏秋のキャンピングカー旅行を楽しめるかと思います。

カムロードはガソリンとディーゼルどちらがおすすめ!?

※ディーゼルとガソリンではリセールバリューの違いからどちらを選ばれるか悩むかもしれません。先にエンジン性能ですが、カムロードベースのエンジン比較ではスペック通り、ディーゼルの方がトルクもあって加速感もよくてパワフルな運転ができます。
実際に貸出をしたお客様からの感想で、想像以上によい加速感にビックリしました!知床峠の上り坂もパワフルで気持ちが良かったです。
と言ったエンジンに感心させられるコメントを多くいただいております。それでも法定速度までの加速での比較なので、法定速度以上に加速する必要性がほとんどないキャンピングカーだとガソリンモデルの非力なエンジンでも問題ないと思います。
ディーゼルエンジンの方が長持ちするという伝説はありますが、寿命の違いはメンテナンスの差で出てくるのでそこまで神経質に考えなくていいのと、ガソリンモデルは点火プラグの交換があるのでそれが故障率のイメージに繋がっているのかもしれません(ディーゼルは点火プラグがないので)。

ガソリンエンジンの燃費はわかりませんが、ディーゼルの燃費はレンタル平均でリッターあたり6~9kmなのと、一回のオイル交換量は6L以上必要なので意外とオイル代がかかります(8000円~9000円後半)
またディーゼルの騒音は、トラックそのものなので場合によっては近所迷惑になるかも。

将来、早いタイミングで買い替えを前提でしたらディーゼルエンジンモデルの方がいいのかもしれません。日常から乗用車感覚で乗るつもりでしたら燃費と燃料代が安い軽油の方が車両が高くとも将来的に元を取ることは可能だと思いますが、旅行だけにしか使わないなら元を取るのは難しいのかなと思います。乗りつぶすならどちらのエンジンタイプを選ばれてもいいかもと思いますが、長い間乗ることによるディーゼル排ガス触媒の交換など発生したら結構な金額の覚悟は必要かなと思います。

4WDと2WDどっちがおすすめ!?

4WDによる走行の安定性については魅力を感じるかと思いますが、やはり前輪と後輪のタイヤ幅の違いから路面の轍を上手くとらえられないため、左右の揺れが結構な強さで襲ってきます。車高の高さとタイヤ位置などからくる構造上の問題点なので4WDも2WDとも同じ揺れ具合と思って下さい。むしろ前輪も後輪も駆動力を持つ4WDの方が、より轍による揺れを強く拾うクセがあるような気がします。
揺れの解消で、ショックアブソーバーの交換や大きいタイヤ、アルミホイールに交換する傾向がありますが、レンタル事業をしていて思ったのがトヨタメーカー公認で無いタイヤサイズやホイールは事故の元になるかと思って、交換するのを止めました。やはり常時最大積載重量の7割程度の過重が掛かる足回りの不要な改造は事故の元になりそうなのと、交換して少しは乗り心地が良くなっても根本的な解決には至らないので無駄な出費と思い止めたのも理由です。
また、北海道の雪道を走る方ならガチガチに固めた足回りだとスタッドレスタイヤが柔らかく踏ん張ってくれない恐れもあるので、本州の足回り改造と北海道の足回り改造では季節によって調整する必要性もありそうです。

4WDを選ぶメリットは冬道運転をされるかどうかで選ぶべきで、走行安定性に関しては特に無いと思って下さい。

話が途中で色々とずれてしまいましたが、それだけ私はキャンピングカーの良さにはまってしまっていると言うことですね(^^
長く書いてしまいましたが、北海道の冬にもキャンピグカーを使う!という強い意志がない限りは、2WDモデルを選ばれるのをオススメします。

また、ディーゼルのリセールバリューの高さも魅力的ですが、少しでも購入単価を抑えることを考えた方が家族みんなの笑顔が増えると思いますのでカムロードベースのキャブコンならガソリンモデルをオススメします。
ガソリンモデルはエンジンがとても静かな部類に入るので、運転中やアイドリング時の騒音を考えるとガソリンの方をやっぱりお勧めします。

2021/09/14追記

最新式のカムロードになりトヨタの安全装置、プリクラッシュセーフティーなどが装備されるようになり以前と比べると良くなったと思います。
横滑り防止装置VSCも搭載したので、冬の運転にも安心感が出てくるかと思います。ただこのVSCもあくまでダイナなどのトラックベースの設定の可能性があるので、3mにリアタイヤ中心の加重が常時かかるキャンピングカーだと本来の性能を発揮しない可能性もあるので、要注意です。
特に2021年8月でのフルモデルチェンジによりリアタイヤが4WDディーゼルにてダブルタイヤとなり前輪、後輪のトレッド幅の違いが減少したので揺れの原因の一つが少し解決した車両が販売されます。
ディーゼルエンジンは最新式のランドクルーザープラドやハイエースと同じ2,800ccとなり、燃費の向上とトルクのパワーアップされていますが、ダイナを見てみると100万円前後の価格上昇なので、カムロードベースのキャンピングカーは相当な値上げになりそうです。

モデルによっては1000万円も見えてくるので、ヨーロッパのデュカトベースのキャンピングカーの方がお得な場合も出てきそうです。
どちらにいたしましてもトラックベースのカムロードと言う宿命があることからリアタイヤ周りは人を乗せる設計では無いので、乗車中は不安になる横揺れと飛び跳ねるほどの上下の突き上げに襲われて車酔いする構造に変化がないので、800万円越えする車両の割に乗り心地は軽自動車以下という状況から変化はなそうです。

全損扱いになったキャンピングカーの写真です。参考までに。

“冬の北海道 キャンピングカーの旅 危ない…かも!?” への4件の返信

  1. オカダ

    キャンカー購入検討中です。
    凄く分かりやすい内容でした。
    勉強になります。

    返信
    • 店長 廣島 投稿者

      オカダさま

      しろねこキャンピングカーの廣島ともうします。
      コメントありがとうございます。

      家族と遊ぶために、キャンピングカーを購入しレンタル事業の申請と立ち上げをし、事故で廃車に至るまで二年間のキャンピングカーライフルでしたが濃厚な期間を過ごさせて頂きました。
      キャンカー購入検討中なのですね。
      購入前の気になることや、購入後の家族の反応なの経験の中でお伝えできることもあるかもしれませんので、何かありましたらまた気軽にお問い合わせ下さい。

      返信
  2. 中村武志

    現在キャンピングカー購入検討中のものです。2WDか4WD、キャブコン(クレア、ヴォーン)かセレンゲティか迷っているのでわかりやすい説明で良かったです。北海道ではないですが雪山も大好きなので4WDの静かに暖められるガソリン、セレンゲティにしようかと思いました。事故修理のことやポジション別寒さの違いなど他では見かけたことのない情報もあり有意義でした。あとは中古で希望の車種が出てくるのを待つだけですが何年落ちで何キロまでの走行距離だったら無難でしょうか?キャンピングカーは一般の自動車に比べるとリセールバリューがあるようですが新車と中古の値落ちの差はどんな感じでしょうか?

    返信
    • 店長 廣島 投稿者

      コメントありがとうございます。

      私もキャンピングカーに憧れ購入しましたが、実際使う暇と言いますか使わない日々の方が多かったので家族が使わないときには他人に貸してその収益でキャンピングカーの改良や装備品の充実を図っていました。
      なので、オーナーの気持ちとレンタルされるお客様の両方から見た目線でのキャンピングカーについてお話しできるかと思っております。

      セレンゲティも良い車ですね。私も購入するときに最後まで迷ったのがセレンゲティでした。
      ハイエースベースの4WDなので、走行性能も良くベース車がとても有名なメーカーなのでアフタパーツが豊富なことから後からカーナビやオーディオなど自由にカスタマイズできるのも魅力的です。
      真冬だと室内のFFヒーターだけでは力不足なので、静かに暖気できるガソリン車は寝ている人にも周りにも迷惑を少なく快適に就寝できるかと思います。

      キャンピングカーはリセールバリューがとても良いので、逆に中古車の価格が新車と比べるとあまり下がっていない車種も見かけます。
      その代わり、キャンピングカーなので日常生活ではほぼ使わないことから経年から比べると内外装が綺麗なのも特徴です。
      中古車を下見されるときに見て頂きたいのが、室内のバンクベッドの四隅はベッドを裏返して見てもらうのをお勧めします。
      キャブコンなどの断熱と気密性が高いキャンピングカーは湿度がこもりやすい傾向なので、バンクベッド周りが特に湿度がこもりやすい設計となっているのでカビや結露後などチェックされるのをお勧めします。

      また、できたら車両登録から5年以内の車種が一番安心できます。
      トヨタの車体ベースの車両保険が確か5年なので、保証期間ならエンジンやミッションなど無償交換、無償修理が受けられる可能性がありますのでできたら5年以内の中古車がお勧めです。

      個人的には中古車の価格が年式から比べると割高感があるので、末永く使う可能性があるようでしたら新車で購入されるのもありかと思います。
      また、新車は末永くもですが途中で高く売ることも可能となりますので中古車と比べて選択肢が増えるのも特徴です。
      中古車の走行距離はトヨタのハイエースなのであまり気にしなくとも良いかと思います。
      あまりに走行距離が長いと、レンタル車の下取り車の可能性もあるのでそこだけは注意してください。
      レンタル車は誰が使ったか分かりませんが、その分車両に生活感のある使い込みが少ないのも特徴なので室内のクッションなど入れ替えるだけで良い感じにリフォームすることも可能となります。

      お返事が遅くなり、大変失礼いたしました。

      取り急ぎでのお返事となりますが、気になる点がありましたら気軽にご連絡ください。

      返信

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